「新たな慰安婦の物語」作られた
2019年7月、慰安婦問題をはじめ日韓の歴史問題について学術的に究明した論文集『反日種族主義』が韓国で刊行された。反日色が強かった当時の文在寅(ムン・ジェイン)政権の高官らが批判したが、それゆえ注目を浴びた同書は社会現象を起こし、ベストセラーとなった。
「民間の公娼制が軍事的に動員・編成されたものに過ぎません」
編著者の李栄薫(イ・ヨンフン)氏(元ソウル大教授、李承晩学堂校長)は慰安婦についてこう説き起こし、強制連行説の根拠が吉田氏の噓と、問題点の多い元慰安婦の証言であったことを指摘した。工場などで勤労する女子挺身隊との混同という「もう一つの噓」にも論及し、慰安婦問題は「最初からとんでもない誤解と無知から爆発した」と強調した。
慰安婦が20万人もいたとの説も、李氏は「全く根拠のない荒唐無稽な説」と喝破し、性奴隷説も否定して「性奴隷説を主張する運動家と研究者たちの無知と偏見」を指摘した。
同書に論文を寄せた朱益鍾(チュ・イク朝鮮人)氏(経済学博士、李承晩学堂理事)はその後、研究を発展させ、『日本軍慰安婦 インサイドアウト』(日本語版は『反日種族主義「慰安婦問題」最終結論』)を出版した。
朱氏は、韓国で1991年まで慰安婦に関する報道がほとんどなかったことを明らかにし、「慰安婦がいかなる存在だったのか知っていた同時代の人たちは、慰安婦を日本による植民地支配の被害者とはみなさなかった」と指摘。実態を知る人の大多数がいなくなった後に、強制連行説や性奴隷説、慰安婦虐殺説などの「新たな慰安婦の物語」が作られ始めたと論じた。
米研究者が「性奴隷」否定の論文
前後して米国ではハーバード大のラムザイヤー教授が、慰安婦は「性奴隷」ではなく、前借金と労働期間をセットにした年季奉公契約を慰安所側と結んでいたことを実証的に示す論文を発表した。
強制連行説や性奴隷説が定着し、異論がタブーとなってきた韓国、そして慰安婦問題の当事国でない米国の研究者がこうした議論をするようになったのは、この10年間の新たな動きだ。
だが、李氏ら韓国の研究者とラムザイヤー氏は、強制連行説や性奴隷説を前提とした研究者やメディアから感情的な批判や個人攻撃を受ける憂き目にあった。
ラムザイヤー氏は、自身を批判した米国の研究者2人に対し、虚偽である「吉田の主張」を「額面通りに受け取っているとしか思われない」と反論。産経新聞の取材に対し、この2人を含め、攻撃を仕掛けてきた研究者らが、吉田氏の証言が虚偽だったことに触れないことを指摘し「(吉田証言が捏造(ねつぞう)だったことを)知らないのか、知ってるが意図的に言わないのかは分からない」と話した。
このことは朝日が記事を取り消しても、吉田氏の噓が慰安婦を巡る海外での認識に影響していることを物語る。
「韓国の元慰安婦支援団体を率いてきた尹美香(ユン・ミヒャン)は、親北朝鮮、北朝鮮従属の立場で慰安婦を利用して、反国家活動、反韓国の活動をしている」
東京・永田町で今年7月に開かれた慰安婦問題を巡る国際シンポジウム。韓国の元慰安婦支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連=旧韓国挺身隊問題対策協議会)」の政治運動を批判し、正義連が設置した慰安婦像の撤去を求めている朱玉順(チュ・オクスン)氏が訴えた。
以下ソース
https://www.sankei.com/article/20240804-6X5PYNWQCFI6LAQXP4LEOXFOLQ/
引用元: ・朝日新聞慰安婦報道取り消し10年 強制連行説否定の研究公表も 定着した誤解なお解けず [PARADISE★]
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